帝王切開の体験談⑥:帝王切開の費用

2023年1月22日日曜日

出産 帝王切開

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帝王切開の費用

帝王切開第6回目のこの記事では、帝王切開にかかる費用についてお伝えいたします。

しかし、帝王切開であれ、経膣分娩であれ、病院が異なったり、同じ病院でも月や年度が異なれば基本の費用も変わってきます。
また、入院期間等にもよってもかわりますので、あくまで目安として読んでください。

費用の基本的考え方

帝王切開は保険適用ですが、新生児管理料などは自費となります。
また、食事代には『標準負担額』があり、保険とも自費とも計算が異なります。
したがって、支払う金額は

支払総額=保険適用の費用+食事代+自費の費用

となります。

保険適用の費用


帝王切開にかかる手術、処置、薬剤等は保険適用となります。
保険適用部分に対しては、『高額療養費制度』があるため、事前に『限度額認定証』の交付を受けた場合、窓口では一定以上の支払いは発生しません。
もちろん、上限を超えて支払し、払いすぎた分を後から請求することも可能です。
世帯合算などの複雑な計算もあるので、詳細は各保険組合に確認をしてください。

高額療養費制度の考え方
(ご存じの方はこちらから先に進んでください。)

2023年現在、月収25万円の人は5万7600円(以降6万円とします)がひと月の上限になります。

したがって、帝王切開の処置がどんなに煩雑になっても、薬剤をどんなにたくさん使っても、窓口での保険部分の支払いは6万円を超えることはありません。

ただし、ここに大きな落とし穴があるので、気を付けてください。

この『高額療養費制度』月単位で発生します。


例えば

①4月30日に入院・帝王切開を行い、5月7日に退院した場合と、
②4月10日に入院し、4月17日に退院した場合の費用を比べると、

①>②

になります。

①4月分の上限6万円+5月にかかった費用
②4月分の上限6万円のみ

となるためです。

一般的に、月またぎの入院よりは、月をまたがない入院のほうが安くなります。

もし帝王切開を予定している人で、ある程度日にちの融通が利く人は、入院~退院が同月内になるよう予定したほうが、金銭的負担は軽減できると思います。

もちろん、胎児が最優先事項であるのは、いわずもがなですよね。

では、実際に保険適用部分にかかった費用をお伝えいたします。
(千円以下は四捨五入)

入院期間10割3割窓口での支払
(高額療養費制度)
1度目8日60万円18万円6万円
2度目8日55万円17万円6万円

「わー、出産育児一時金の42万円でお釣りがくる!」

なんて思った人は、大間違いです。

まだ、食事代と自費分の支払いがあります。

(ちなみに、出産育児一時金は令和5年度から50万円になるそうですね)

食事代

先ほども記載したように、食事代には『標準負担額』があります。

2023年現在の制度では、『1食につき460円』のみ負担すれば、残りの費用は健康保険組合が支払ってくれます。

病院のバランスのとれた、しかもなかなかに豪華な食事が格安で食べられるのは、とても素晴らしい制度ですよね。

ただ、460円もしないだろう、手術後最初の重湯にもこの460円は発生しますが、メリットのほうが大きいと思っています。

さて、そんな恩恵を受けながら支払った食事費用を、以下にまとめました。

入院期間食事回数総額窓口での支払
1度目8日20回12,800円9,200円
2度目8日19回12,160円8,740円

そして最後は自費の部分になりますが、支払う費用のみに着目すると、この部分が一番高額になります。

自費

自費の部分は経膣分娩と同じような費用がかかってきます。

お産入院料、分娩介助料、新生児管理料、各種検査料、産後処置・母乳ケア代、事務手数料、胎盤処理代、分娩監視代、産科医療補償制度代、お産セット代等など。

「自費」であるため、かかる費用や項目は病院によってさまざまです。

都内は他と比べて高額になることが多いようですが、産婦人科医師不足と医療崩壊の危機がある現在、支払うものはきっちり支払い、将来の子供たちが産まれてくる場所に貢献できればと個人的には思います。(もちろん、国が行ってくれれば言うことなしですが。)

では、私が実際に支払った金額をお伝えいたします。
(千円以下は四捨五入)

入院期間支払
1度目8日45万円
2度目8日45万円

いかがでしょうか?

この部分だけで、出産育児一時金を超えているのがおわかりになるかと思います。

合計

では、支払金額の合計はいくらになったのでしょうか?

総額は以下の式より算出できます。

支払総額=保険適用の費用(高額療養費分)+食事代+自費部分

それらをまとめたものが次の表になります。
(千円以下は四捨五入)

高額療養費食事代自費総額出産育児一時金
(42万円)との差額
1度目6万円1万円45万円52万円10万円
2度目6万円1万円45万円52万円10万円

高額療養費制度と出産育児一時金を併用した後の実質の支払いは約10万円となりました。

ただし、所得によっては高額療養費の支払い部分が8万円やそれ以上になるため、支払金額が増える可能性があります。

また、四捨五入によりたまたま1度目と2度目の金額が同じになりましたが、実際は細かい部分で差があります。

帝王切開と経膣分娩の費用の差

出産するまでは、「帝王切開は保険適用だから、全額自費の経膣分娩より安くなるはず」という考えがありました。

しかし、以下の式からわかるように、

支払総額=保険適用の費用(高額療養費分)+食事代+自費部分

帝王切開には、「手術費用(保険部分)」+「経膣分娩費用(食事代・自費部分)」がかかるため、経膣分娩より安くなることはまずありません。

細かい所だと、経膣分娩より帝王切開のほうが、入院期間が長く、食事代もかかります。

それでも、帝王切開で無事に子供が産まれるのであれば、それ以上の幸せはないと思います。


それでは、皆様の出産が無事に行われることを祈っています。

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